旅館の周りを暫く見たところで会長さんの合図で解散し、部屋に戻った。
食事までは自由時間らしい。
なんでも食事は生徒会とボンゴレが同じ部屋で取れるよう頼んでおいたとか…
余計なことをしてくれる。あの男と顔を合わせて食事をするなど冗談じゃない。
まあ、ボンゴレは多人数で食事をするのが嬉しいようだったからいいですが。
それに同じ部屋ならば、薬を盛るのも簡単だ。

今回用意したものは一度飲んだら次の日まで起きない強力な薬。
飲ませさえすれば後はボンゴレと2人きり。どんなことでもし放題です。クフフ…クハハハハ!!

「骸、急に笑い出すの止めろ気持ち悪い」
おっと、声に出ていましたか

「気にするなツナ。たまに教室に居たかと思えばいつもあんな感じだ。無視が1番いい」
「聞き捨てなりませんね。僕がいつ教室で笑ったというんです」
「昨日のHRで突然笑い出したのはどこの誰だ」
「お前マジで気をつけろよ。絶対変な奴だと思われてるぞ。って、実際変なんだけど…」
ボンゴレはいつもどおり辛辣な言葉ばかりですね。いつになったら君の照れは収まるんですか?

「さてと、俺獄寺君達と温泉入ってくるから」

はて、今なにか重要な話を聞いたような気がしますが。
…温泉!?温泉ですって!?

「僕も一緒に入ります!!」
「そうはさせるか!お前はツナが上がるまで俺と部屋で待機だ!!」
「嫌ですよ!どうして僕が君と2人で部屋に篭らなければならないのです!!」
「お前がツナと一緒に入ったら余計なことをするに決まっている!!」
「しませんよ!」
本当はしますけど。
「嘘を付け!!」
「嘘じゃありません!」
まあ嘘ですけど。
ボンゴレと温泉!裸と裸で同じ空間にいるのに何もしないなんて健全な男子のすることじゃありません!!

「背中を流して差し上げますよ」
「骸…じゃあお願いしようかな」
「クフッ…まるで砂糖のように白い肌ですね。」
「やぁ!何舐めっ…」
「クフフ…甘いですよ、ボンゴレ…」
「ぁ…ゃだ…」
「そしてここは真っ赤で…とても綺麗です」
「あん!ゃ…ぁ…骸ぉ…」

「X−BURNER!!」
「ぎゃー!!」
せっかくいい感じに妄想が進んだところだったのに突然の熱気に現実に引き戻される
熱い!熱いですよ!これはあれですか!?ボンゴレが妄想のボンゴレに嫉妬したと思っていいんですよね!?
「僕はいつでも君を1番想ってますよ!」
「お前さ、思考が気持ち悪い」
バキボキと手を鳴らして近づいてくるボンゴレは、ハイパー化してないのにすごく迫力が有り、バックには炎が見える気がした…
「そ、その台詞は今日だけで3回聞きました」
「ならいい加減にしろ」
頭をつかまれて、浄化の炎を入れられる
これ…凄く痛いんですよボンゴレ…僕は浄化されるより君を汚した…あ、すみませんもう言いませんこれ以上は…ぎゃああああ!

「ああそうだ、千種がそろそろ犬を風呂に入れたいって言ってたから、お前、犬と一緒に温泉入れよ。骸と一緒なら犬も入るだろ」
「僕は…君と一緒に入りたいです…」
「じゃあ急げば?俺は獄寺君達待ってるし先行くから」

扉の開く音がしてボンゴレの気配が遠ざかる
倒れている場合じゃ有りません、早く僕も追いかけなれば!!

「どこへ行く」
「言わなくてもわかるでしょう?」
タオルをもって部屋を出ようとすると、扉の前にルルーシュ・ランペルージが立ちはだかった
僕は急いでるんですよ。どこまでも邪魔な男ですね…!!
「そうか。俺もちょうど入ろうと思っていてな。せっかくだ、一緒に行くか」
「君が何を言っているのか僕には理解しかねます」
「今日1日仲良くしようと言ったのはお前だ。別にいいだろう?」
この男…!!ボンゴレが一緒に入るのを止めなかったから部屋に軟禁は諦めて、代わりに自分も一緒に行き僕を監視しようという魂胆か!
「いいでしょう。うけて立ちますよ」
ちょうどいい。犬の世話を押し付けてやる。そしてその間に僕はボンゴレとイチャイチャパラダイスです!!
犬の風呂嫌いは凄いんですよ。暴れるんですよ。君に止められますか。無理でしょう。クハハハハ!!


「やっぱり嫌びょん!お湯嫌いらー!!」
「待ちなさい犬!」
「めんどい…」
あれ?なんで結局僕が犬の世話をしているんですか?
「がんばれよー骸ー」
嗚呼!ボンゴレの応援が聞こえます!是が日でも犬に身体を洗わせて僕が頼りになるところを見せなければ!!

「ルルーシュ〜。会長は!会長は俺が別な階になったことなんか言ってなかったか!?」
「別に何も」
「がーん!」
「大丈夫、僕も言われてないから」
「お前天然だろ!」

ルルーシュ・ランペルージは生徒会の者達と『肩こりの湯』に入っていてボンゴレの近くに行く様子は無い。
僕を監視するためかどうかはしらないが、こんな最大のチャンスを棒に振るなんて本当に馬鹿ですね。
まあ、あの男がボンゴレの方へ向かった時点で犬は放って後を追うのでチャンスなどありませんが

「それよりいいのルルーシュ?沢田君のところに行かなくて」
余計なことを言うんじゃありません枢木スザク!!
「へ?沢田君?なんで?」
「ばっ!馬鹿!!裸なんだぞ!?」
「…そりゃあ、風呂入ってりゃ裸だろ?」
リヴァル・カルデモンドのわけがわからないという声が響いてうっとうしい。
君の好みはおかしいですよ。会長さんよりボンゴレのほうが何万倍も可愛いですからね!
まあこれ以上邪魔が増えるのは面倒なので、ずっと会長さんを好きでいてください君は。
「だっ、だから、駄目だ!」
「意味わかんねーよルルーシュ。」

フッ。裸だけでその反応とは全然駄目ですね!
僕は裸なんて…裸…ボンゴレのはだ…

「クハァ!!」
「ぎゃー!骸しゃんが鼻血出して倒れたびょん!」
「骸様…」
裸…ボンゴレの裸…くふぁー
ちょ、千種、そんな目で僕を見るのは止めなさい
ちょっと、リヴァル・カルデモンドも枢木スザクも「うわぁ…」とか言ってみてないでどっか行きなさい
ルルーシュ・ランペルージ!その汚いものを見るような目つきはなんですか!同じようなこと考えていたくせに!

「10代目ー!向こうに薔薇湯があるらしいっすよ」
「豪華だね。行ってみよっか」
「すげーなここの温泉!沢山あって迷っちまうぜ!」

ちょ、どこ行くんですかボンゴレ!
なんで気づいてくれないんですか!ああ…意識が遠のいてい…く…

「…なあ、骸しゃん大丈夫らの?」
「…めんどい」

次に目が覚めたとき、とっくにボンゴレは上がった後だった。
ルルーシュ・ランペルージの勝ち誇った顔が…憎い…!!


「僕が倒れてる間ボンゴレに変なことしてないでしょうね!?」
「当たり前だ。俺はお前と違って変態じゃないからな」
「骸、ルルさんに失礼なこと言うな」
信用できないと思ったが、ボンゴレの反応から何も無かったことを理解する
…そうだ。今までルルーシュ・ランペルージを眠らせることばかり考えていたが、逆に僕が意識を失えばあの男とボンゴレが2人きりで1晩過ごすことになるのではないか…?

「そんなのは絶対に許しません!!」
「突然なんだよ」

駄目だ、僕がしっかりしなければ!ボンゴレの純潔は風前の灯に…!!
「僕が君を護りますからね!!」
「あーそーじゃあさっそく今手を握ってる変態から護ってくれないかなー」
「ツナから手を離せ!!」
「離したら自分が握る気でしょう!そうはいきません!!」
「いーかげんにしろ」


ボンゴレの冷たい声と共に目の前の額に炎がともり、それを確認したと同時に再び意識が途切れた