「ゼロ…?」
「何だ?」

怯えた瞳が仮面を映す
両手を壁について閉じ込めているからツナが逃げることは出来ない

「あの、何か用ですか?」
「カレンと何を話していたんだ?」

格納庫で二人きり、頬を染めて話していた姿を思い出し自然と腕に力が入る
あんな顔見たことが無かったのに

「なッ!別にゼロが気にするようなことは何も!!」

一瞬にして赤く染まった顔を見たとき、頭の中で何かが切れる音がした

ツナの手を掴み無理矢理近くの部屋へと連れ込むと、ベットへと押し倒す

「ゼ、ロ…?」
「黙れ」
「っ!嫌…!来ないでください!!」

暴れる体を拘束するとスカーフを外しツナの目を塞ぐ

「嫌!やめてくださいゼロ!なんで…」
「カレンには渡さない…」
「え…?」



「いいから黙って俺のものになれ」




仮面を外し、口付ける


スカーフの隙間から涙が流れ落ちた





「お前は俺のものだ」






震える体を優しく抱きしめて囁く






―ああ、やっと手に入れた


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「けんぷファー」10話のナツルの台詞より。
この上なくときめいたのでルルに言わせてみました。
ゼロなのに一人称が俺なのはルルがそれだけ焦っていたからです。