「っ…」 「気がついたか」 クロームが起きたことに気づき声をかける 「…ルルーシュ・ランペルージ?」 「何があったか覚えているか?」 「何が…」 少し間が開いた後、彼女は「思い…出した」と呟いた 「そうか。だが、この状況をどうするかだな」 STAGE 19 六道骸 あれから俺達は出口に向かって走っていた γが仕掛けたサクラダイトは極少量で、全てが吹き飛ぶということは無かったが爆発はすさまじかった もう少し量が多ければ、今頃はあの世に行っていただろう その爆発で分断され…俺とクロームは、落ちてきた岩が積み重なって出来た空洞に閉じこめられた 岩が当たらなかったのは幸運だったが、いつ崩れてくるかわからない。 クロームは立ち上がると、囲んでいる岩を触った 「無駄だ。どの岩も厚くて、とても動かせそうに無い。」 もちろん、壊すなんてもってのほかだ。 雲雀恭弥やツナならできるかもしれないが、俺と今のクロームではどう考えても無理だ。 クロームが驚いたように俺を見る 「…なんだ?」 「驚いただけ。普通、閉じ込められたらもっと慌てると思うから」 「お前だって、随分冷静だろ」 「…」 「あまり動かない方が良い。酸素が少ないみたいだから」 ぴったりと折り重なった岩は、酸素を取り入れるだけの隙間を残してはいなかった 「骸様とボスが必ず助けてくれる。あと…多分雲雀恭弥も」 「ツナと六道はともかく…雲雀恭弥も来ると思うか?」 「…わからない」 「…」 「…」 「…すまなかった」 「え?」 「ツナから聞いた。ナナリーを護ってくれたんだろ?」 「…うん」 「俺はお前を、全て信用していたわけじゃなかった」 「知ってた」 「だからすまなかった。…ありがとう」 「ううん…」 「…」 「…」 暗闇が支配する世界 音もなく、ただ時間が過ぎるのをじっと待つだけというのが、これほど辛く、不安に感じるとは思わなかった 「…大丈夫。」 「え?」 「私は骸様とボスを待つ」 「…」 「骸様がきっと助けてくれる」 「…」 「私は骸様を信じてる」 力強い目で六道を信じるクローム 疑いなど、微塵も無い 「何故そこまで六道を信じられる?あいつはツナ以外見ていないじゃないか」 「そんな事無い。骸様は全体を見てる」 「…」 「それに…骸様は私の全てだから」 「…」 「…ナナリーも」 「え?」 「ナナリーも同じことを言ってた。ルルーシュが、自分の全てだって」 「ナナリーが…」 その時、遠くからかすかに声が聞こえた 「ルルさん!クローム!!」 「クローム!どこにいるんですか!?」 「!ツナ!!」 「骸様!!」 「!2人とも!!そこにいるの!?」 ツナの声が近づいてくる 岩越しに俺達は再会した 「待ってて。直ぐに助けるから」 「クローム、僕が力を貸しますから畜生道を使いなさい。身体を大蛇で囲めば岩の破片が当たっても大丈夫です」 「はい。ルルーシュ、私の近くに来て」 言われたとおりクロームの傍に行くと、彼女の手に六道と同じ三叉槍が現れる それも幻覚の一種なのだろうか どこからともなく大蛇が現れ俺達を囲む 岩が砕ける音がして、光が差し込んだ 「2人共無事で良かったぁ。2人にもしもの事があったらって思って…」 「縁起でもないこと言うな」 「そ、そうですよね」 ツナに手を引かれて空洞を出た クロームは既に六道が引き上げている 「早く帰りましょう。みんなが待ってます」 「ああ。…ツナ。」 「なんですか?」 「ありがとう。助けに来てくれて。」 「お礼なんて…」 「クロームに…六道も。」 「僕はクロームを助けただけで、君のことなんて知りませんよ。」 「骸!」 「フンッ…」 六道は俺のほうを見ずに、クロームを抱えて歩き出す 「俺達も帰りましょう。みんな待ってます」 「そうだな。」 「骸!待てってば!!」 ツナが六道の元に走り、何かを言い合う 少し離れた場所を歩いて見ていると、ツナが立ち止まって手を振った 「ルルさーん!」 それに答えるように、俺は足を速めた |