ゲーム、漫画、ハンバーク…いや、違う。間違っているぞ!! 何かもっとこう…何かないのか!? 「…何読んでるの?ルルーシュ」 「ほぁぁぁぁ!?」 STAGE EX プレゼント 「・・・ごめん、驚かせちゃった?」 「スザク…」 いきなり現れた友人に力が抜ける 気配を消して近づくな、全く… 「あんまり真剣だったからどうしたのかと思ったんだけど…ルルーシュもそんなの読むんだね」 俺の手にある雑誌を指差しながら言う 表紙にはPS4来春発売!という文字が大きく印刷されていた 「これか?ツナから借りたんだ。」 「そっか!だから読んでたんだね!」 スザクはまるで自分のことのように嬉しそうにしている 本当にツナとのことを応援してくれているのだということが良くわかって、俺も自然と笑顔になった 「ちょうど良かった。お前に聞きたいことがあったんだ。今欲しいものは何だ?」 「え?突然だね…うーん、その雑誌に載ってると思うけど、来月発売の新作ゲームかなぁ…」 やはりそうかとため息をつく。スザクが不思議そうに尋ねた 「けどなんでそんなこと聞くの?」 「いや…ツナも欲しがってたんだ、このゲーム。知り合いのツテで発売前に手に入りそうだからプレゼントしようとは思ってるんだが…問題が…」 実際はツテではなくギアスを使う気だが 「問題?」 「もうすぐツナの誕生日なんだ」 誕生日プレゼントが決まっていない。このゲームを欲しいと言うのは聞いたからこれを贈るつもりでいるが、何かもっと別なものを渡したい。 俺からの何か特別なものを…そうは思ってもなかなか良いものが見つからないのだ。 「このゲームも渡すつもりなんだが、もっと他に何か別なものも送りたいんだ」 だから参考にとスザクに意見を求めたが…まさかツナと同じゲームとはな… 「じゃあ直接沢田くんに聞けば良いよ。僕が直接聞いてあげる!ルルーシュ、沢田君の番号おしえ…」 「ちょっと待て!!それでは意味がないだろう!!」 「え?なんで?」 「本人に聞いたらバレバレだろう!!」 「僕が聞くんだから大丈夫だよ」 「大丈夫じゃない!!とにかくやめ…!!」 「すみませーん」 生徒会室の電話を取り合っていた時だった 「…あ、取り込み中でしたか?」 いつの間にか開いた扉の先には、今話題にすていたツナの姿があった 「ツナ!?」 「沢田君!?」 「ルルさんにお願いがあって…」 このとき俺は、ツナの“お願い”という言葉に浮かれて詳しい内容を聞かなかった それを後悔するのは直ぐ後のことだった 「すみません、付き合ってもらっちゃって…」 「気にするな。俺も買い物があったからちょうど良かった」 ツナのお願いというのは、買い物に付き合って欲しいというものだった あまり外に出ないからお店とかわからなくて…とツナが一番に俺を頼ってきたことに頬が緩む それに、これはチャンスだ 何を買うのか知らないが、買い物の最中にさりげなくツナの欲しいものを探ることができる 「それで、どんな店がいいんだ?」 「えっと、髪留めとかネックレスとか…なにか女の子の喜びそうなのもが売ってるお店ってありませんか?」 「ああ、それならあの角を曲がったところに可愛い雑貨屋がある。俺もよくナナリーに買って帰…」 ……ん? 「本当ですか!?」 …ちょっとまて、女の子? 女の子だと!? 「ツナ!それはどういう…!!」 振り返った場所に、ツナの姿はもう無かった 「ルルさーん。こっちでいいんですか?」 見れば随分と先のほうへ行ってしまったらしい ツナが女にプレゼントを? 一体誰に? 笹川京子?墓前に供えるという考えもゼロではないが、ツナが彼女にプレゼントを買うというには今の雰囲気は明るすぎだ だったら誰だというんだ? ツナのクラスメイトの女を全員思い出してみる どいつもこいつもツナの好きそうなタイプではない… 笹川京子がどんな人物であったか俺は知らない。だから正確には好きなタイプなどわからないのだが、妹というからには笹川と同じような感じをイメージしていた 待てよ、俺とナナリーだって性格は大分違う。兄妹だからといって似ているとは限らないな… いや、今はそれよりもツナが誰に贈り物をやるのか確かめるのが… 「ルルさん、これどうですか?」 ツナが手にしていたのは、可愛らしい蝶のついたチョーカーだった 「…いいんじゃ、ないか…?」 「ありがとうございます!これ、買ってきますね!」 ツナは嬉しそうにレジに向かうと、「贈り物ですか?」という店員の問いに笑顔で答えていた。 一生懸命包装紙を選んでいる そんなに…その女のことがすきなのか? 俺でもなく、六道でもなく、笹川京子でもない他の誰かを…想っているというのか…? 幸せそうなツナの顔 笹川京子を想って泣いていたあの時の顔 相手が誰であろうと、ツナが笹川京子の死を乗り越えて幸せになれるなら…そのほうがいいのかもしれない。 本当は、その役目は俺がしたかったんだが ……いや、ダメだ たとえツナに好きな女がいたとしても それでも俺は、ツナを諦めるなんて出来ない 「ツナ!!」 包装を待っているツナの腕を引く 大きな瞳が、俺の顔を映した 「誰に渡すつもりだ」 「え?」 「その女のことが好きなのか?」 じっと瞳を覗き込んで尋ねる。 そうすることで嘘がつけなくなる人間の心理を逆手に取ったやり方だ 「誰って…ナナリーですけど。」 「……は?」 「あれ?言ってませんでしたか?もうすぐナナリーの誕生日だから、ルルさんにプレゼント選び付き合ってもらいたくて…」 「ナナリー…誕生日…?」 確かに、今月の25日はナナリーの誕生日だ。 何ヶ月も前から厳選して用意したプレゼントが、部屋のクローゼットに入っている 「そうか・・・ナナリーの…フ…フハハハハハ!!」 「え、ちょ、何!?まさか骸!?ルルさん!しっかりしてください!!」 「いや…すまない。なんでもないんだ。」 「なんでもなさそうには見えないんですけど…」 全く、俺の早とちりだったらしい。 そうか、ナナリーへのプレゼントか… 「あの…ルルさん、すみません…なんか、大丈夫…ですか?」 「ああ、そうだツナ、今度は俺の買い物にも付き合ってくれないか?」 「え?はい、勿論いいですけど…」 「じゃあ、ここをでたらまずはあの店に入ろう」 さしたのは、ツナの好みそうなカジュアルな服が置いてある店 今度は俺が、お前へのプレゼントを― |