「ゼロ」

呟かれた名前に、背筋が凍った

ここは黒の騎士団ではなく学園の部室で、今はルルーシュ・ランペルージだからだ


バレた!?何故だ、怪しまれうような行動はしていないはずだ!!

まさかブラッド・オブ・ボンゴレ特有の超直感か!?


「ってやつだよね、獄寺君の飲んでるやつ」

ツナの言葉に全身から力が抜けた

「そうっす。新発売っつーから買ってみたんですけど甘すぎますね。」

「え?糖類ゼロなのに?」

なんだ、缶コーヒーの話か…

全くどうかしている。日常にゼロという単語が出ることなんてありふれているのに、ツナの声で聞くとどうにも反応してしまう

「山本のも新発売?」

「おう!なかなか美味いぜ。ツナも飲んでみるか?」

「アクエリアスゼロ…?」

動揺して椅子が音を立てる

落ち着け。ただのスポーツ飲料だ。

「俺のも極限に新発売だぞ!」

「お兄さんのは…コカコーラ・ゼロ?」

持っていた資料が落ちた

「へー、どれも飲んだこと無いのばっかりだ」

何故お前達はそろいもそろってゼロという名の商品を…!!

本当にゼロだとばれてないのか?俺の反応を見てるんじゃないか?これは…

「けど俺糖分ゼロって苦手なんだ。だから気持ちだけもらっとく」


ゼロが苦手…


「だ、大丈夫?兄さん。」

「ああ、大丈夫だ…」

俺が、苦手…

「クハハハハ!!そんなものをボンゴレが飲むわけ無いでしょう!!さあボンゴレ、僕のジュースを飲みなさ」
「100%ナッポージュースなんかいりません」

いつの間にか現れた六道が自分の分身を差し出す

フンッ、そんなもをのツナが飲むわけ無いだろう!

「あ、ロロのジュース美味しそう。一口貰っても良い?」

「うん、いいよ」

「!?おい!待てそれは!!」
「間接キスなんて許しません止めなさい離れなさい!!」

「?ルルさんどうしたんですか?骸お前うざい。」

「いや…なんでもな…」
「ボンゴレェェ!?ロロ・ランペルージ!羨ましい!恨めしい!!今すぐ憑依してやります!!僕がボンゴレとキスします!!」
「兄さんも六道先輩もどうしたの?はい綱吉、結構美味しよこれ。」

にっこりと笑みを浮かべながら、ロロは俺たちに見せ付けるようにジュースを渡す

「ああ!ダメですボンゴレ!!ジュースなんて僕がいくらでも買ってあげますからー!!」

ロロにジュースを買ったのは失敗だった!

珈琲にでもしておけばよかったと後悔しても後の祭りだ

「そういえばダカラ・ゼロっていうのも出たよね。もしかしてどれも黒の騎士団が売り出してたりして」
「さあ、どうだろうね?兄さん」

「しっ、知るか!!」

黒の騎士団が無関係なことなど知っているくせに…!ロロの奴、一体何を考えている!!

「出たといえばファンタパイナップルも出ましたよ!!」
「俺ファンタはオレンジがいい」
「オレンジなんて!ジャレミアのような奴がいいというんですか君は!!」
「いや、誰ですかそれ」
「ゼロがスザクさんを助けたときオレンジ疑惑かけられた人だよ」
「あー、そうなんだ…みんな詳しいね」

ツナはジュースを一口飲むとロロへと返す…瞬間に六道がそれを奪い取った

「ボンゴレがルルーシュ・ランペルージの弟なんかと間接キスをー!!こうなったら僕がこれを飲んでボンゴレと」

やめろ!と六道の持つ缶に手を伸ばすが、突然それは視界から姿を消した

「やだな先輩。人のものを盗ったらダメですよ」

気づいたときには、ロロがジュースを飲み終わっていた。

…ギアスだ。

「なっ、僕が気づかないよう奪い取るなんて…!」
「すごいよロロ!!ていうか骸がごめん!!」
「いいよ、綱吉。それより、美味しかったでしょ?」



1番のライバルはパイナップルじゃなくてどうやらロロの様だと痛感したある日の放課後




(兄さんと僕、どっちが綱吉と結婚してもずっと一緒にいられるね)
(日本もブリタニアもイタリアも同姓婚は認められていない!!)
(合衆国日本ではOKにすればいいでしょ?)