煩い…


「スザク君、これ並べてくれる?」

「わかりました!」

「ルルーシュはこっち。あの机一式移動させて」

「人使い荒いですよ会長。それに、こういうのはスザクの方が…」


全くもって煩い…


「なに言ってるんだよルルーシュ。こういう時こそ沢田くんにいいとこ見せなきゃ!」

「なっ!変な気を回すな!!」

「はいはいじゃあ沢田くんの為に頑張ってねルルーシュ」

「会長まで!止めてください!!」




なんですかこの会話は…
僕のボンゴレの名を気安く呼ばないでもらいたい



「だって好きなんでしょ〜?頼れる男ってところを見せつけなくちゃ!」

「そうだよルルーシュ。」

「というかまず!今ここにツナはいないだろ!!」


…いちいち燗に触ることを


「細かいことは気にしない!後でルルーシュがその逞しい腕で軽々と運んでくれたの!って伝えてあげるから」

「僕からも言っておくよ」

「お前ら…ただ単にアイツに関わりたくないだけだろう!!」


ビシッという効果音の付きそうな動作でルルーシュ・ランペルージが僕を指差した


失礼ですね、人を指差してはいけないと習わなかったんですか


「いいからルルーシュはさっさと何とかする!」


「ちょ、会長!!」



会長さんに押されたあの男が嫌々こちらにやって来る


嫌なら来なければいいんです
僕は君を視界にさえ入れたくない


「はぁ…おい、六道。」


無視です。


「…おい」


無視無視。


「…手伝えとは言わない。主役はお前だからな。だが…だがせめて…」


ふるふると体を震わせてルルーシュ・ランペルージは言った



「机の下でのの字を書いていじけるのはやめろ!!主役なら主役らしく部屋で待機するなり椅子に座るなりしたらどうだ!」


煩いです。何もかも。









STAGE  EX   誕生日に願うこと










「ツナならパーティーが始まる頃には戻ってくるだろ」

「そんなことはわかってます。君なんかより僕の方が彼のことは沢山知ってますから」

「…だったらいつまでもそうしていないで出てくればいいだろう」


ルルーシュ・ランペルージは僕の言葉が気に入らなかったのかムッとしたような声で言った


フンッ
いい気味です



「ボンゴレが来るまで出ません」


「…………」



この世で最も気に入らない男は僕を見下ろしながら(しゃがんでるから仕方無い)呆れたと言う視線を向けてくる

…本当に腹がたつ


「あれはお前が悪いだろ」


「そうですよ僕が悪いですよ」


今日はどうしてもボンゴレと2人で過ごした僕は色々と手を回した
まず水泳部顧問にギアスをかけてオレンジ髪の女性を水泳部に拘束させた

次に研究室に忍び込み適当にデータを改ざん
メガネの女性は復旧にかかりきりでパーティーのことなど頭から消え去ったようで

赤い髪の女性は病弱というだけあって今日も休みだし、リヴァルとかいう男は会長さんがお見合いに行きましたよと嘘を言ったらあっさり引っ掛って屋上でうなだれていた


この調子で邪魔者を遠ざけていけばボンゴレと2人きりで誕生日を過ごせる


そう思って油断したのだ


生徒会室で既にパーティーの準備を始めていた生徒会長と枢木スザク。
ギアスをかけるのがてっとり早いが、ルルーシュ・ランペルージをボンゴレから遠ざけるのにこの2人は利用できる…そう思いギアスではなく六道輪廻を作動させた

別に殺すわけじゃない
暫くの間眠っていてもらおうと思っただけだ

なのにタイミング悪く…本当にタイミング悪く、ボンゴレがよりによってルルーシュ・ランペルージなどと一緒に部屋に入ってきたのだ



「…まさかボンゴレがあんなに早く来るとは思ってなかったんです。僕の計算ミスですよ」

「…おい、明らかに反省箇所が違うだろ」

「煩いです」


ボンゴレに叩かれた頬が痛む
何故かとても痛いと思った
もっと酷い傷を負ったことも沢山あったのに


「2人で過ごしたいなら素直にそう言えば良かったんだ。変な小細工をするからこうなる…」

「言いましたよ!君だって聞いていたでしょう!!」


雲雀恭弥の誕生日に、僕は確かに言った
ボンゴレと2人で誕生日を過ごしたいと


「あんな冗談のようなノリで話されても誰も本気とは思わないだろうな」

「!君に何が分かると言うんです」


僕だって好きであんな風に言ってるんじゃない

だけどボンゴレは、まだ笹川京子を想ってる

そして僕が本気で好きだと伝えたら、きっと彼は泣くだろう


ごめんと何度も謝って


そんな顔をさせたいわけじゃないのに

ただ、笑っていてほしいだけなのに


だから僕を好きになるまで、笹川京子より僕を想ってくれるまでは言わないと決めたのに


「わからないさ。俺はお前じゃないからな」


この男が邪魔をする。僕がしないことを、この男はしようとしている。


「…ルルーシュ・ランペルージ。君は本当にボンゴレが好きなんですか?」


「…今更と、言ったのはお前だが?」


「好きだと言うなら、君は何も見えていない」




彼のことを想うなら、本当に好きならば




「君はボンゴレに相応しくありません」